時には感傷的に
私たちは優しい人間でありたいと思うけれど、それはとても難しい。 正確に言えば、 誰もかもが実は優しい人間で、 だからこそ自分が優しい人間であると言うことが難しい。 非常に残忍に見えるあの人も、 非常に冷酷に見えるあの集団も、 彼ら自身だったり、 …
私達は特別であることに憧れます。 愛しいあの人の特別な存在になることを夢見たり、 大きなことを成し遂げて世界を変えるような特別な存在になる野望を抱いたり、 自分にしかできないことを求めて特別な才能の開花を望んだり。 でも、現実には。 多くの人が…
何となくアンニュイな日々だったので――。 冬の存在を騒々しいぐらいに主張するこの寒さと、人間が勝手に作った区切りでしか無いのについつい心が急かされる年の暮れと、どうにも前向きになれない時期だからでしょうか。 書くにも書けず、読むにも読めず、何…
人は生まれながらに2つの灯りを持たされるのだと思う。 一つの手には周囲を眩く照らす光の灯り。太陽のような灯り。 もう一つの手には、周囲を漆黒に染める闇の灯り。夜のような灯り。 光の灯りは分かりやすい。私たちが普段生きててイメージできる普通の灯…
私は写真に写るのが苦手。 鏡を見るのも苦手。 写真嫌いの人によくある魂が抜かれるから嫌というのではなく、むしろ魂が映ってない気がするから。 映っている人物を見ても、それが自分であるという実感が無くて、着ぐるみの中にでも入ってるような感じがして…
※愚痴っぽい更新です。 私は人当たりがいい方らしい。 曰く、物腰が柔らかくて、話し方も丁寧。 曰く、フレンドリーで、ユーモアもある。 曰く、上司・同僚など周囲にも気を配り、ちゃんと後輩の世話も焼く。 曰く、怒ってるところを見たことがない。 なんだ…
差別というものはすごく悲しいもの。 人が人を見る時に、その人全体ではなくて、その人の一側面のみを一瞥しただけで、扱いを決めてしまう。 ブランド品だから良いものだろう。 聞いたこと無い安物だから悪いものだろう。 まるで、そんな、ラベルを見て物を…
別れというものはいつも悲しい。 でも、いくら避けたくても別れというのはどうしても来てしまう。 生まれた時からいつもそばに居てくれたような家族も、いつかは顔を合わせる最後の日が来る。 毎日バカ話でふざけあった親友や同級生も、厳しい指導をしてくれ…
誰かが死んだとか誰かが殺したとかひどいニュースを聞いたり、 知っている人が知っている人の陰口を言っていたり、 あるいは直接争い罵りあってたり、 友人が人生の先行きが見えないと落ち込んでいたり、 あるいは大切なあの人が私の隣で涙したり、 ほんと世…
――人生は彫刻みたいなもの どこかで聞いたのかもしれないし、どこかで読んだのかもしれません。 ただ、いつ私の中に生まれたのか分からないこの言葉ですが、きまって悩んだ時に私の前に現れます。 ◆ 芸術に明るくない私でも美術館に行ったことはあります。 …
皆さんは、尊敬している人はいますか? 恩師と呼べる人はいますか? 私にはいます。 2人います。 どちらも、私の人生の中でずっと忘れられない人たちです。 特に担任として親切だったとか、よく勉強を教えてくれたとか、そういう普通の教師の業務での印象が…
時々、独りがひどく痛む夜がある。 子連れの家族を見た時や、友人の結婚式の帰り道、やたら赤い服のヒゲ親父が多発するイルミネーションの中だとか。 そんな時は、暗闇はさらに黒く、灯りは突き刺すように眩しい。 自分はここにいるはずなのに、どこにもい…
季節はどんどん移ろいゆいて、強い風に乗って、いつのまにかもう春の足音が聞こえています。 そんな季節、新年度の始まりはいつも、エイプリルフール、嘘つきの日からです。 私は生来いたずらっこなので、こういう日には色々と人を驚かせるような嘘が何かな…
「今日少し泣いちゃって・・・」 しずしずと私のところに寄ってきて、そう彼女はつぶやきました。 それはそう、確かにつぶやきで、周りの喧騒にかき消されそうなほどか細いものだったのだけれど、本当は彼女は叫んでいたのかもしれません。 きっかけは些細…
太陽のような人 月のような人 よく言うほどの言葉ではないけれど、何となくイメージは沸くと思います。 みなさんの身近ではいかがでしょう。 当てはまる人はいますか? 太陽のような人はいつも明るくて頑張りやさんで、とても面倒見が良い人。 人柄は本当に…