雪見、月見、花見。

ぼーっと考えたことを書いています。

あなたの価値観が世界を彩る ~3原色で見る社会の歴史と未来~ 前編(個人の章)

前後編です。(後編はこちら

みなさんは人を褒める時、何て言って褒めますか?

逆に、みなさんは人をけなす時、何て言って責めますか?

 

私もブログを始めて以来、様々なお褒めの言葉と、同時に批判の言葉をいただきました。喜びながら、そして一方で反省をする毎日です。

 

そんな折、皆さんからのコメントを見ていると興味深いことに気がつきました。

 

ある時には、「雪見さんの話は論理的で良かったです」と褒められるのと同時に「間違いだらけの主観的な話では説得力にかける」とも言われます。

 

ある時には、「役に立つ話ありがとうございました」と褒められるのと同時に「言葉遊びで何の意味も無い」とも言われます。

 

何だか変な話ですよね。

私の話は論理的なのでしょうか違うのでしょうか、私の話は役に立つ話なのでしょうかそうでもないのでしょうか。

 

意見が分かれるのは世の常ですから、そんなもの、と思うしかないのかもしれません。

 

しかし、実の所、著者である私自身が「何となくこんな感じがする」とイメージで適当に書いているものですから、論理的とも、役に立つとも思っていなかったりします。

 

同じ物を見ているはずなのに、何でこんなに評価が違うのでしょう。

 

賛成・反対だけでなく、何で見る視点も人によって全然違うんでしょう。

 

 

そう、人によって見る視点や価値観の軸が色々ある。

 

 

実は、私はここにこそ、人の心や社会の仕組みや、さらに言えば宇宙の成り立ちだって解く鍵があると思っています。

 

 

と、大風呂敷を広げましたが、今回はそんな感じで、ちょっと頑張って、私の世界観をご紹介する回にいたします。

 

それでは、ボーッと考えていきましょう。

 

 

※さて、今回の話はちょっと長いのですが、章や節に細かく分かれているので、小項目を流し見して好きなところから読んでいただいてもOKです。面倒で結論から見たければ後編から見ていただいてもかまいません。

 

 

価値観の三角形

以前id:Chikirinさんのブログで

Logic, Market and Art - Chikirinの日記

という記事がありました。

 

ロジック・アート・マーケットを光の三原色に見立て、この世のものを全て3要素の構成で表現するという、ちきりんさんらしい洞察力に満ちた面白い記事でした。

 

で、実は私の世界観も、これにとてもよく似ています。

ただ、ちきりんさんとちょっと違って、私の3要素は「」・「」・「」でできています。

そして、その3点で構成される正三角形をイメージしています。

 

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これが私の世界観の基盤となる価値観の三角で、この中のどのあたりに位置するかで価値観、すなわちその人の視点が変わります。

 

例えば、

美の点に近ければ、美を重視する価値観。

理の点に近ければ、理を重視する価値観。

美と理の中間にいれば、美と理を同じぐらい重視し、実を重視しない価値観。

となります。

 

 

色はそれぞれ何でも良かったのですが、語呂で美(Bi)を青(blue)理(Ri)を赤(red)実(Mi)を緑(midori)にしました。(この色分けがお気に召さない方は心の中で好きな色にチェンジ下さい)

そして、その他、細かいところで、ちょこちょこちきりんさんと異なるのですが、それは文中で適宜ご説明するとして、まずこの三原色の意味をご説明します。

 

 

「美」について

 

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「美」は感覚でつかむ価値観です。

以下のようなイメージです。(価値観がこの点に近ければ近いほど、⇩のようになります)

 

【類義語】直感・快感・喜び・beauty・pleasure・senseなど。

【評価基準】「快/不快」、「美/醜」、「楽/苦」、「feeling/thinking」

【職業】芸術家

 

【口癖】

「しっくりくる」

「センスある」

「ビビッとくる」

「共感する」

「直感的に分かる」

「勘だよ、勘」

「説明できないから、とりあえず見てよ」

「うーん、例えるとー」

「とにかくすごかったんだってば!」

「うーん、なんか違うんだよねー」

「生理的に受け付けない」

「Don't think, Feel !!」

 

 

「理」について

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「理」は真理を求める価値観です。

以下のような定義になります。(価値観がこの点に近ければ近いほど、⇩のようになります)

 

【類義語】理論・正義・善・秩序・法・truth・order・law・rule・logic

【評価基準】「真/偽」、「正義/悪」、「善/悪」、「合理/矛盾」、「客観/主観」、「完璧/欠陥」

【職業イメージ】学者さん

 

【口癖】

「それは正しいね」

「それは間違ってる」

「善いことですな」

「筋が通っている」

「約束通りじゃん」

「であるから~、従って~、ゆえに~」

「欲望に負けず、節度を持った行動をしなさい」

「さっきと言ってること矛盾してない?」

「そんなのダブルスタンダードじゃないか」

 

 

「実」について

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「実」は現実を見る価値観です。

以下のような実態があります。(価値観がこの点に近ければ近いほど、⇩のようになります)

 

【類義語】現実、有用性、利益、実在、real、physical

【評価基準】「現実/架空」、「実在/想像」、「利益/損失」、「有意義/無意味」、「有力/無力」、「現在/未来」、「有用/無駄」、「肉体/精神」

【職業イメージ】実業家

 

【口癖】

「これ、使えるね」

「役に立った」

「ためになった」

「もうかった」

「現実的な案だね」

「これ高かったんだぜー」

「人は裏切るけど、物は裏切らないからな」

「権力や金で手に入らないものなんてないよ」

 

 

あなたの価値観はどの辺り? チェックテスト

さて、この3要素からどんどん世界が広がっていくのですが、ここでちょっとみなさんの価値観がどの辺りにあるか、確認しておきましょう。

後でもっと細かい区分けがあるのですが、ここでだいたいのご自身の位置を確認されていた方が、ココからの話がきっともっと面白くなるはずです。

上の三点のどこに近いか、簡単なテストをお出しします(少しアバウトなテストですが)。

 

テスト①

「合理的」という言葉、好き?嫌い?

 

「嫌い」な方⇨美が主軸の価値観です。

「好き」な方⇨さらにお尋ねします。

 

その「理」は「筋が通っている」の理ですか?

もしくは「損失を抑え、利益を伸ばす」の理(利)ですか?

 

「理」の方⇨理が主軸の価値観です。

「利」の方⇨実が主軸の価値観す。

 

 

テスト②

「自然物」と「人工物」どっちが好き?

 

「人工物」な方⇨理が主軸の価値観です。

「自然物」な方⇨さらにお尋ねします。

 

「花より団子」ですか?

 

「団子」の方⇨実が主軸の価値観す。

「花」の方⇨美が主軸の価値観です。

 

 

テスト③

どれが好き?

「ドキュメンタリー」⇨実が主軸の価値観す。

「ファンタジー」⇨美が主軸の価値観です。

「SF」⇨理が主軸の価値観です。

 

 

テスト④

この話に、

「説明が多い、もっと分かりやすく」と怒ってる方⇨美が主軸の価値観です。

「長い。意味あるのこれ。時間の無駄」と怒っている方⇨実が主軸の価値観す。

「主観的な話ばかり。根拠はどこにあるの?」と怒っている方⇨理が主軸の価値観です。

 

 

みなさんはどれでしたか?

 

 

3つの辺と、3つの線と、7つのゾーン

では次に、価値観同士の葛藤について見ていきます。

ちきりんさんは上の記事の中で、

たとえば極端な場合、「俺はロジック100%!」という人もいれば、「あいつってアート100だよな」という人や「マーケット100%な野郎」も存在します。

と言われていましたが、私としては正直なところ、どれかの要素が0%にできる方は存在しないと思います。

誰しも自分の中に複数の価値観を抱えていて、その価値観の間で思い悩み葛藤をするのだと思います。

 

そんな葛藤を表す軸が、先ほどの三角形における3つの辺と3つの線(垂線)で、それらに区分けされた7つのゾーンがおおまかな人の価値観の分類になります。

それぞれ見て行きましょう。

 

3つの辺

■理論と現実の間で――【理性辺】

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理と実の価値観の間をつなぐのが理性辺です。

理性、理論、理屈、観察、研究、証明、証拠、根拠などを重んじ、学問的な議論が行われるのがこの辺になります。

そして、時折この理と実の衝突が起こるのが、この辺の特徴になります。

ここでは「美」のことを一時忘れて、下の例を見てみて下さい。

 

「理」による「実」批判】

「特殊な話を一般化するな」

「偉い人が言ってるからといって正しいとは限らないだろ」

「恣意的な解釈だね」

「金なんか要らない。ただ真実を知りたくて学問やってるんだ」

「色々分析したり分類したりしてるけど、言葉遊びでしょ?」

「今まで上手く行ってるからって次も上手くいくとは限らないでしょ」

「で、有用かどうかって誰が決めてるの?結局自分で決めてるんでしょ?主観じゃん」

 

「実」による「理」批判】

「へー、変わった研究してるんだね。でも、そんなこと調べて何になるの?」

「もっと役に立つことしようよ」

「色々、屁理屈言ってるけど、俺達は社会に貢献してるんだぜ?」

「ふーん、じゃ、物的証拠見せてみてよ、その説が正しいっていう確たる証拠をさ」

「今までこれで上手く言ってるんだからいいんだよ」

「まあまあ、とりあえずこういう法則ってことにしておけば上手く説明できるからいいんだよ」

 

【この辺の上で理に近いもの】理論科学、実在論型哲学、論理学

【この辺の上で実に近いもの】実学、応用科学、人文学

 

 

みなさんの視点はどっちに近いでしょうか?

 

 

■感覚と理論の間で――【想像辺】

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美と理の価値観の間をつなぐのが想像辺です。

想像、空想、妄想、イメージ、創造、イデアなどを重んじ、いわゆるクリエイティブな仕事が行われるのがこの辺になります。

そして、時折この美と理の衝突が起こるのが、この辺の特徴になります。

ここでは「実」のことを一時忘れて、下の例を見てみて下さい。

 

「美」による「理」批判】

「ああもう、理屈ばっかでめんどくさいなー」

「そう思ったんだから、仕方ないでしょ?」

「あなたがどう感じてるのかってのが見えて来ないんだけど」

「だいたい分かるでしょ、こっちが怒ってるの。気持ち読んで、察してよね」

「だからー、◯◯みたいな感じなんだってば。え、ちゃんと一般的な説明をしろって?もー、そんなんできへんし」

「小難しいこと考えずに、楽しもうよBaby!!」

 

 

「理」による「美」批判】

「直感だか、インスピレーションだか、知らないけど主観的な判断でしょ?」

「いくらキレイでもバカは嫌だな」

「説明もせずに、空気で察しろとかなんだよ、ちゃんと言えよ、分かるかよ」

「快楽に溺れるような下等なことはしたくない」

「で、この絵が評価されてる理由って何なの。他の絵とどう違うのか、分かるように説明してくれない?一般的な基準なんてどうせないんでしょ?」

 

 

【この辺の上で美に近いもの】ファンタジー(ただし、雰囲気系の)、絵本、抽象画

【この辺の上で理に近いもの】SF(ただし、世界作りこんである系の)、ライフゲーム、神学、観念論型哲学

 

 

みなさんの視点はどっちに近いでしょうか?

 

 

■現実と感覚の間で――【本能辺】

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実と美の価値観の間をつなぐのが本能辺です。

自然、欲望、快楽、力などを重んじ、人が手を下すこと、我慢すること、支配されることを嫌います。いわゆる自然の赴くまま、本能のままに生きるのがこの辺になります。

そして、時折この実と美の衝突が起こるのが、この辺の特徴になります。

ここでは「理」のことを一時忘れて、下の例を見てみて下さい。

 

 

「実」による「美」批判】

「ふーん、で、この絵はいくらするの?やっぱ高いんでしょ?」

「有名な◯◯の作品ってことはいいってことだろう」

「デザインなんかどうでもいいじゃん、使える高機能なものがいいでしょ」

「えー、100円ショップの物で十分使えるじゃん、もったいない」

「かっこいい人より、お金持ちだよね」

 

「美」による「実」批判】

「みんな物ばっかり集めて、もっと大事なものを見逃していないかい。魂を無くしてないかい?」

「使えるのかもしれないけど、デザインが野暮ったくて嫌」

「うーん、ボロくなってきたのは知ってるけど、愛着沸いちゃったから、当分コレでいく」

「値段ばかり見て、この絵の素晴らしさが分からないなんて、残念な人ね」

「貧乏でも、愛があればいいよ」

「この思い出はプライスレス」

 

 

【この辺の上で実に近いもの】闘争本能、金欲、物欲、所有欲、腕力、機能性、生活家電

【この辺の上で美に近いもの】母性本能、快感、恋、愛情、人情、魅力、デザイン、写実画

 

 

みなさんの視点はどっちに近いでしょうか?

 

 

3つの線

次に3つの垂線についてです。

ここからついに3要素全てが混ざり合いますが、先程までの話をご理解・イメージいただけていたら、その延長で何となく分かるかと思うので、あまり細かくは例示いたしません。

ただ、対立を分かりやすくするため、図の言葉はちょっと変えていたりします。

それでは、見ていきましょう。

 

■感情と理性の間で――【美の垂線】

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「美」から垂線を下ろした軸は、感情と理性の闘いの線です。

他に、「ホット/クール」、「冷静と情熱のあいだ」、「合理的と不条理」などの対立で表せます。

人は論理で生きるべきか、直感に頼るべきか、古今東西問われ続けてきた問いです。

 

みなさんはどちら寄りですか?

 

 

■現実と空想の間で――【実の垂線】

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「実」から垂線を下ろした軸は、現実と空想の闘いの線です。

他に、「現実主義/理想主義」、「現実/妄想」、「真実/虚構」、「現実/夢」などの対立で表せます。

人は現実に立つべきか、夢に生きるべきか、古今東西問われ続けてきた問いです。

 

みなさんはどちら寄りですか?

 

 

■神性と本能の間で――【理の垂線】

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「理」から垂線を下ろした軸は、本能と神性、分かりやすく言えば、欲望と禁欲の闘いの線です。

他に、「神/人」、「デジタル/アナログ」、「人工/自然」、「管理/放任」などの対立で表せます。

人は欲望に素直になるべきか、打ち勝つべきか。また、神は居るのか居ないのか、人は世界の全てを理解できるのか、コンピューターは人間になれるのか、宇宙を支配する統一理論はあるのか、など古今東西問われ続けてきた問いです。

 

みなさんはどちら寄りですか?

 

 

7つのゾーン

さて、これまで様々な軸を説明してきましたので、何となくご自身の視点が分かってきたことと思います。

更に理解を深めていただくため、ここでは先ほどの辺や線により7つのゾーンに区分けして、それぞれの視点の特徴を例示したいと思います。

ちなみに線に囲まれる領域は本当は6つのはずですが、7つになるのは特別な意味を持つ中心部に円形のゾーンを設けているからです。

 

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では、それぞれみていきましょう。

 

①知的探求者 (理>実>美)

 

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理>実>美の人は、自然科学者タイプです。

知的に何かを探求することが好きです。

また、高尚であることも好きで、欲望(とくに生理的欲求)を下劣と考え、善行を好みます。

腕力による支配もそんなに好きでないので、弱者も救う高福祉国家などが好きかもしれません。

 

 

②いわゆる大人 (実>理>美)

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実>理>美の人は、「いわゆる大人」です。

夢を追いすぎず、堅実に地に足をつけて生き、快楽に負けることも良しとしません。

その代わり自己研鑚や社会の発展には余念がなく、様々な工業製品の発明で社会が便利に・豊かになったことを誇りに思っています。

政府が産業界と一丸となって経済成長を狙うアベノミクスが好きかもしれません(ケインズ主義)。

 

 

③弱肉強食(実>美>理)

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実>美>理の人は、「弱肉強食」に生きる人です。

欲望を否定せず、我慢を嫌います。

無駄や効率が悪いことを嫌い、弱いものが淘汰される適者生存や競争原理こそが、世の摂理と思っています。

競争原理の働かない政府は無能の役立たずと思っているので、税金を払うことを嫌がります。

市場原理主義が好きかもしれません。

 

 

④快楽主義者(美>実>理)

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美>実>理の人は、自分の感じたことや気持ちに素直に生きる人です。

理屈はどうあれ、嫌なものは嫌なのです。

そして、誰がどう言おうと好きなものは好きなのです。

愛を家柄に邪魔されたロミオとジュリエットなんて悲しすぎます。

キレイなもの、カワイイものは大好きです。政治や経済に興味はないけれど、日々の生活や友達との人付き合いなどで楽しく過ごせたらいいと思っています。

 

 

⑤夢と魔法の王国(美>理>実)

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美>理>実の人は、現実世界に飽きたらず、楽しそうな世界や幸せそうな世界を想像します。

魔法、ドラゴン、ペガサス、幻想的な概念や想像上の生き物が大好きです。

いつも夢見るそんな世界にいつか行ってみたいと、起きながらでも夢が見られる、そしてそれが楽しくてしょうがない、そんな人たちです。

 

 

⑥天地創造(理>美>実)

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理>美>実の人は、現実世界と違った世界を考察します。

「もし、◯◯が△△な世界があったらどうなるだろう」

そんな、「もしも」の仮定を見つけ、その場合に生じる世界を頭の中で築き上げます。

確かに始まりは「もしも」ですけれど、その上に立つ世界は理路整然と組み上げられます。

SFやライフゲームに無限の拡がりを見て、そこにともすれば「神」の存在を意識します。

自分が神様になって箱庭世界を作りたいと思い描き、一方で時々、「もしかしたら現実世界も誰かが創造したただの箱庭かもしれない」と背後を振り返りドキドキします。

砂上の楼閣と言われても、でもついつい色んな世界を考えてしまうのです。

 

 

⑦器用貧乏か、はたまた天才か(美≒理≒実)

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3つの価値観、どれにも決めがたいという人は、三角形の中央に位置します。

どの価値観も好きなところがあるし、嫌いなところもあって、自分の軸が定まりません。

どんな暴論を聞いても、何となくどの人の言うことも分かってしまうのが、また辛いところで。

相手に批判はされても、批判することができない、「いいひと」。

各方面の能力がある天才なら、この状況に絶えうりますが、能力が秀でてなければ器用貧乏に終わり、劣等感にさいなまれることになります。

なお、そんな特徴を持つ、この中心部ゾーンの人たちは社会の中で特殊な位置を占めていて、重要な意味を持つので、これからの話のキーになってきます。

 

 

 

「後編、社会の章へ続く」