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雪見、月見、花見。

ぼーっと考えたことを書いています。

I am a ghost.

時には感傷的に

私は写真に写るのが苦手。

鏡を見るのも苦手。

 

写真嫌いの人によくある魂が抜かれるから嫌というのではなく、むしろ魂が映ってない気がするから。

映っている人物を見ても、それが自分であるという実感が無くて、着ぐるみの中にでも入ってるような感じがしてしまうから。

 

 

小さな頃から不器用で、字を書くのも、絵を描くのも、すごく苦手だった。いつも、ミミズが這ったような文字で、時空が歪んだような絵で、みんなからからかわれた。

運動も苦手で、逆上がりでも何でも、どんなに人から教えてもらっても、どうやったらそんな技ができるのかコツをつかむことができなかった。

 

体力が無いわけでも、手や足が動かないわけでも無いはずだけれど、ただ身体を上手く使いこなせなかった。

身体の動作が自分の思いのままにならなくて、すごくもどかしかった。

自分の手じゃなくてマジックハンドで物をつかんでいるような、そんな気がしてた。

 

 ◆

 

結局、私は、

私の頭も、

胸も、

お腹も、

手も足も、

目も耳も鼻も、

そして声も、

あんまり好きじゃない。

 

写真を見る度、鏡を見る度、違和感があって、

動かそうと思う度、使おうと思う度、距離を感じる。

 

例えば、自分の声を録音して、再生すると自分の声じゃないような変な感じするでしょ?

あの変な感じが声だけじゃなく、身体全体に薄くひろーく伸びて膜のように張り付いている感じ。

 

そんな感じで、私にとって、身体は私に思えない。

 

 

こんなこと言うと、「五体満足に産んでもらったくせして親不孝者」って言われちゃうかもしれない。

うん、産んでもらったことは素直に感謝してる。感謝してもしきれないぐらい。

ただ、もらった身体そのものは、ちょっと気に入らないだけ。

誰かにプレゼントをもらって、その気持ちは本当にありがたいけれど、内心ちょっと「でも、これは微妙・・・」って苦笑すること、あるでしょ。あんな感じ。

大切だけど好きじゃないもの。好きじゃないけど大切なもの。そんな感じ。

 

とはいえ、身体というものは、奥にしまっておいたり、飾っておいたりするわけにいかなくて、どうしても使わないといけない。

仕方なく騙し騙し使ってきて、付き合いが長くなってくると、愛着も湧いてくる。

だから、好きじゃないけど、嫌いでもない。

「ま、こういう着ぐるみに入ってると思えばいっか」って、それなりに納得はしている。

 

でも、せっかく私の中で馴染んできていても、周りの人は当然着ぐるみごと「私」として扱ってくるから、折りにふれて、違和感は私を邪魔しに来て、解放してくれない。

すごく面倒くさいし、すごくしんどい。

だけど、ただただ我慢して合わせるしかない。

 

 ◆

 

だから、初めてネットに触れた時は衝撃だった。

 

ただ書いたことを、みんながそのまま読んでくれる。

誰が書いたかじゃなく、何が書いてあるかで、反応してくれる。

 

そこに着ぐるみは無かった。

私が見えないことで、逆に、私を見てもらえてる、そんな気がした。

すごく嬉しかった。

 

 

身体と上手く付き合えず不器用だった私は、自然と内向的になって、身体を動かすより、本を読んで、話を聞いて、考えるといった、精神世界が好きな子になっていた。

ただ、インプットはできても、アウトプットは着ぐるみを着ないといけなかったから、めんどくさくてやってなかった。残念だけど、少なくない人たちがまず見た目や肩書きで話を聞くから、私を見るから。

 

でも、ネットだと、匿名でできて、肩書も何もなくて、ただ私だけでいられた。

余計な着ぐるみを脱いで、私として世界と直結できた。

ああ、ここが私の居場所なんだって思った。

 

おかげ様で、実は私は元引きこもり。

一時期は、キーボードやマウスと一体化してたかもしれないぐらい、どっぷり浸かってた。

あまり理解は得られないかもしれないけれど、その時期は私にとってはすごく充実していたかけがえの無い思い出深い日々。

本当に楽しかった。

 

出てこれたのは、自然体の自分でいられる場所を見つけたおかげで、かえって世界や社会に興味を持つことができたから。

色んな事を感じるためには、色んな人と会うためには、身体を動かさないといけないことに気づいたから。

 

やっと、身体との付き合い方がそれなりのバランスになれたんだと思う。

まだ、好きではないけどね。

 

 ◆

 

とにかく私は、

目で見る風景、

耳で聞く音や声、

舌で感じる食べ物の味、

鼻で感じる香りや匂い、

肌で感じる熱や触感、

そしてそれらを脳が統合した思考、

みんな好きでしょうがない。

 

色んなことを感じて、

色んなことを聞いて

色んなことに悩んで、

色んなことを考えて、

色んなことを解決する、

そしてまた悩む、

そんな、世界と対話することができる「魂」が好きでしょうがない。

 

そんな感じで、私にとっては「魂」こそが私。

申し訳ないけれど、身体は私の「魂」を入れて運んでる容れ物でしかない。

 

身体は気に入らなかったけれど、魂はとても気に入ってる。

だから、両親には産んでくれてありがとうって、素直にそう思う。

「私」を産んでくれてありがとうって、ほんとにそう思うんだ。

 

 ◆

 

私は幽霊になりたい。

身体無しに、世界をたゆたう、そんな存在に。

いろんな幽霊の話を聞くにつけ、幽霊でも色々感じたり、考えたりできるみたいだし、しかも便利なことに現世の人と話ができて現実の物も動かせるみたいだし。

不便な身体がなくなって、霊魂だけになれたら、すごく素晴らしいなって思う。

 

または、私はサイボーグになりたい。

脳を機械に移植した、電脳世界と現実世界の狭間の住人に。

義体を自分で選んで、一番気に入った身体に乗り込めるなら、それで生活できるなら、魂と身体がようやく一体化できそうな気がする。

着ぐるみじゃなくて、ちゃんと全体として「私」になれそうな気がする。

そうなれたら、ほんとに楽しそうだなって思う。

 

 

分かってる。

与えられたものの中で頑張るのが現実だって。

気に入らないから捨てるだなんて、身勝手な話だって。

そもそも、到底、実現困難な与太話だって。

 

 

でも、いいじゃない。

 

たまには夢ぐらい見させてくれても。

 

魂は自由なんだから。

 

 

 

 

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↑の草薙素子(攻殻)やソフィア(EDEN)に憧れます(サイボーグ的には)。

 

 

 

P.S.

すみません。

また立て続けに内向的な話ですが。。

ちょっと気分的にそういう時期みたいです。

 

というか、最近、首・肩・腰がギシギシ言っていて、だんだん身体の方に我慢ならなくなってきたというのもあります(_ _;)

 

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