安倍総理って当事者意識が強すぎるんじゃないかな
今日の安倍総理の記者会見を見たんです。
平成25年12月9日 安倍内閣総理大臣記者会見 | 平成25年 | 総理の演説・記者会見など | 記者会見 | 首相官邸ホームページ
話題の特定秘密保護法案について時間を多めに割かれていたのですけれど・・・やっぱり何となくモヤモヤするんですよね。
もちろん国家安全保障の観点からは秘密が漏れ漏れだと困るのも分かるので、法律そのものの必要性というのは理解できるのですけれど、問題はやっぱりデメリットの方なんですよね。
この法律がお墨付きを与えて、国が都合の悪い情報を隠すのに使うシステムになってしまわないかどうか。
その懸念については、総理は「そのようなことは断じてありえない」とか「決してありません」って仰るのですけれど、その弁明ってどうなんでしょ。
いえ、私は安倍総理を疑ってるわけではないんです。
多分、総理は本当に悪用しようとしてなくって、心底「決してそんなことはありえない」って思ってるんだろうなって感じます。
真剣に国の安全を思うが故に、この法律を通したのだろうと思います。
そのように「そんなことするはずないから」と思っているからこそ、下手をすると法律そのものを形骸化しかねない細かい制限条項はあまり加えたがらなかったのでしょう。制限が厳しすぎて効果が出なかったら、それはそれで本末転倒ですものね。
そんなお気持ちは分からないでもないのです。
でも、「自分がするつもりがないから大丈夫」って勢いで決めたルールってマズくないです?
安倍総理が悪いことしなかったとしても、永遠に総理やるわけじゃないですよね。
次やまたその次の総理がいずれ出てくるわけで。
そんな未来の総理が、安倍総理と同じく「自分はそんなこと決してしない」って思う人ばかりとは限らないじゃないですか。
そんな未来のダメ総理やダメ内閣やダメ官僚が揃ってしまった時に、国民にはどうしようもできないんじゃないですか、ってのがこの法律で疑問視されてる点で。
そもそも法律って、「そんなことするはずないじゃないか」ってことを「しちゃダメだよ」って決めるようなところがありますよね。
殺人罪とか窃盗罪とか。
「そんなんせぇへんわ」ってのを、「でもやっぱはっきりさせとこう」ってちゃんと決めてるじゃないですか。
今回の法律の目的だって、まともな公務員だったら日本の不利益になるような秘密漏洩は言われなくたって「しないはず」なわけです。
でも、それが「しないはず」って信じてるだけだと、やっぱ変なヤツが出てくると心配だから「明確なルール」を作ろうとしてるわけでしょう?
それなのに、今回の法律そのものについては「悪用はしないはず」って信じてるだけでいいというのでは、何か足りてない気が拭えないんですよね。
思うんですけれど、安倍総理は当事者意識が強すぎるんじゃないでしょうか。
自分がこういう目的でちゃんと国民のためを思って作ったんだ、悪用なんてするはずない、って思いが強すぎるんじゃないでしょうか。
自分が悪いことしようとしてないのに悪いことしようとしてるように見られるのが気持ちが良くないのは分かります。
制限項目を作るのも自分で自分に濡れ衣を着せてるみたいで心地良いはずはないでしょう。
でも、そこはそれでも、一旦自分から離れて状況を遠くから見つめるところだったのでは、と思うのです。
自分じゃない総理でも大丈夫な内容なのか、それこそ民主党にまた負けたとして、それでも大丈夫なのかどうか。
今日の会見を聞いてると、本当に「当事者意識」から一度は離れて冷静に作った法律だったのか、私は疑問に感じちゃうんですよ。
総理は「そもそも今まで明確なルールがなかった」からと特定秘密保護法案の成立が急務であったと語ります。
それなら主目的の部分だけでなく、副作用の部分についても明確なルールにしないといけなかったのではないでしょうか。
例えば医薬品なんかだったら、効果も大事ですけれど、むしろ副作用が無いかどうかの方を慎重に考えて開発しますよね?
それこそ、いっぱい薬害とかあったじゃないですか。
やっぱ効果を謳うだけじゃなくて、毒性にも注意を払うのがプロの仕事でしょう?
だから、今日もデメリットはないのかって国民の疑問に対し、「決してそんなことはありません」と、ただ断言するんじゃなくって、「大丈夫です、第何項にかくかくしかじかと明確に規定されてるので悪用を防ぐことができるようなシステムになっています」と、あくまでその法律の中に明確な根拠を持って説明して欲しかったと思います。
明確なルールが必要と思っているのは国民も一緒なんですよ。
<参考>
P.S.
ま、当事者意識が無い総理というのもゾッとしますから、ほどほどでいいのですけどねぇ(^_^;)
ちょっと、モヤモヤっとしちゃったので、思いのまま書きなぐってみました。
おかげで短め(笑)