雪見、月見、花見。

ぼーっと考えたことを書いています。

一人一票




結局、衆院解散するみたいですねー。
近いうち近いうちと言っていて、全然来ないからみんながよそ見をした瞬間、いきなり!って感じですね。野田総理もお人が悪い。。。


で、ようやく選挙が決まったと思いきや、先日最高裁でも決まった一票の重み問題が浮上してきたみたいです。
これが「違憲」のせいで、下手すると選挙無効になりかねないとか。。。

次期衆院選は現行制度=「選挙無効」懸念も (時事通信) - Yahoo!ニュース

この一票の格差ですけど、なんと地方と都会で最大5倍の重みさがあるそうです!
都会っ子でもなんでもない私でもこれはあかんよねーと思います。

だって、一応、というか一応でもなんでもなく、これは「国会議員」を選ぶ選挙です。
そう、あくまで「国の会議」なんですから、地方とか都会とか関係なくやっぱり平等に一人一票であるのが当然だと思うんですよ。



「うーん、でもそれだと地方の意見が通らなくなるしー」という人もいるかもしれません。


でも、例えばですよー?


日本の人口って男性より女性の方がちょっと多い。
これだと男性の意見が通らない。

――ということで男性の票を重くしまーす。

とか。


日本の人口の中で八百屋さんの人数は非八百屋さんの人数よりかなり少ない。
これだと八百屋さんの意見が通らない。

――ということで八百屋さんの票を重くしまーす。

とか。


日本の人口の中で私の人数は私じゃない人よりめちゃくちゃ少ない。
これだと私の意見が通らない。

――ということで私の票を重くしまーす。

とか。



・・・いやいや、絶対おかしいですよね!



地方vs都会だけじゃなく、世の中いっぱいそういう分類があるんですから、どんなに調整したって不利(少数)のグループに入っちゃう人が出るんです。
なのに地方vs都会の問題だけのために一票の格差を付けるというのは説得力がありません。
もし、それでもどうしても地方の票を重くしたいのであれば、地方vs都会の問題が、男性vs女性の問題とか、その他もろもろの問題よりも重要であるということを何かで証明しないといけません。
もしくは、地方の票を重くしてもいいですよっていう国民投票をやらないとおかしいです。・・・これは、もちろん純粋な一人一票の国民投票ですよ?


残念ですけど多数決というのはそういうものです。
自分の票を重くするなんて卑怯なことはせずに、少数派は少数派なりに多数派の人と話し合って分かってもらうのがまずは第一なんじゃないでしょうか。


ここは正々堂々、一人一票でと思います。



  ◆



・・・とは言ったものの、一人一票を成し遂げるのは結構大変なんだそうです。

先のニュースにもありましたけど、適正な票の重みになるように住民人口をにらめっこしながら選挙区の区分けをしないといけません。これの計算をミスってしまうと、結局一人一票からまた外れてしまうんです。
正確に分けようとすると、丁とか番地レベルでの区分けも必要になるとか・・・気が遠くなりますね。



そこで、私は思うんですけど、それならいっそ選挙区は・・・・1選挙区にしちゃったらどうでしょうか!


 選挙区・・・・全国


わかりやすいですよね!
で、この選挙区に何百人、何千人と立候補して、票を取った順に480位まで当選です!(こうなると480人も要らないでしょうけど)
これだと、間違いなく一人一票で選挙ができます!



・・・ただ、候補者ポスターが何百人、何千人分と並んでる街角の立候補者看板はとても怖そうですし、何より邪魔でしょうし、やっぱりかなりの大味になってしまうことは否定出来ないでしょう。


それに、先日の「マニフェストは要らない」に書いたように、私の嫌いな公約・マニフェスト合戦になってしまうのも目に見えてます。
これはよくありません。


だから、さらに逆転の発想を考えてみました。



 選挙区・・・個人一人一人



わかりやすいですよね?
え、分かりません?
その名の通り一人一人が選挙区なんです。
ええ・・・あなたも、わたしも(笑)

ですから、だいたい選挙区数は1億区ですね。



なんじゃそりゃーと思われるかもしれませんが、仕組みは実はシンプルです。




最大の特徴は全員被選挙者であるということです。
形式上、立候補という概念もなくします。

この人の考えなら信用できる!
という人なら一人一票誰にでも投票していいんです(その人が政治家になりたいかどうかにかかわらず)。
お父さんの考えならやっぱ信用できるな、という人はお父さんにしたらいいですし。仕事の上司でも、好きな芸能人でも、政治家の人でもだれでもいいので一票入れられます。

そして、ここがポイントなんですが、自分が入れたお父さんが会社の上司に入れていたら、自分の票はその流れに載って、そのお父さんの上司の人に入ります。
その上司さんは、お父さんからの票をもらっただけで、そのお父さんを信任しているあなたの票も一緒にもらえるんです。
その上司の人がさらに社長さんにでも入れたら、社長さんがその分をさらに総取りです。

信じている人が信じている人は信じられるはず、という理屈です。


で、票を他の人じゃなく自分に入れることができます。
自分が自分を信じる・・・すなわち、これが実質上の立候補になります。
この自分の票を含めて最も多く票を集めていた上位480人が当選になります(やっぱ480人は多いですよね)。



⇩図にしてみました。
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簡単ですね♪



さて、私がなぜこんな制度を提案するかといいますと、

やっぱり人と人は話し合ったり意見を交換しないとなかなか信じ合えないと思うからです。
今までの制度ですと、何十万人を相手に選挙活動をするわけです。
何十万人の人に自分の考えや人柄を伝えて理解してもらうのはやっぱり難しいはずです。
だから自分がどう考えているかのアピールじゃなく、公約やマニフェストなどのわかりやすい餌を掲げたり、自分の名前を連呼したりするわけです。
逆に言えば、投票する国民の方も、正直この人はどんな人か知らないけど「◯◯党だから・・・」、「マニフェスト△△って言ってるから・・・」と、看板やラベルだけ見て投票しています。
実は議員も「自分の考えを全部わかってもらえるはずはない」と思ってるし、国民も「庶民の気持ちを分かってくれてるはずはない」と思っていて、お互いに信用していないんですよね。
国民の代表である議員と、議員を選んだ国民が、わかりあえてないというのは本当に恐ろしいし、悲しいことだと思うんです。



でも、一方で、案外、身近には「この人はすごいな!」って思える人いませんか?
自分の考えを話してみたら、もっと上の考えをしていて、かなわないなーって思える人。
何度か飲み会も越えて、この人の人生観や性格は素敵だなーって思える人。
そんな、能力や考え方が信頼出来る人。

交流を深めることで、やっぱりみんなの能力とか、すごいとことか、人間的に信用できるかどうかとか見えてるんです、
こういう信頼の気持ちが政治に届くために、こういう身近な信頼が連鎖して、大きな流れになる制度。そういうのを夢見てみたわけです。

ぜーんぜん知らない人に票を入れるよりは、信じてるあの人に!の方がいいですよね?



そんなの無理だよ、絵空事だよって言われるかもしれません。

でも、twitterでフォローされたりフォローしたり、facebookで友達になったり、はてなブログで★を付け合ったり。

私たちは、こういう人と人のつながりが、心の連鎖が、爆発的な力を持てるようになった時代に生きています。
どうでしょう、今のSNSの勢いがあれば、票だってつなげていけるんじゃないでしょうか。



そう、ようやく、
国民みんなの国になれるかもしれません。
みんな一人一票の平等な国になれるかもしれません。



これは夢物語かもしれません。



でも、夢をかなえるために、一番必要なことは、




――まず夢を見ることなんです。











真の民主主義国家は「一人一票」で誕生する (リーダーズノート新書)

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P.S.
というわけで、(夢の)全員選挙区制の補足です!

・脅されるのを防ぐためにもちろん秘密投票です。自分が誰から票を入れられているか分かりませんし。何票持ってるかも締め切りまでわかりません。
・しかも、締め切りまでは何度でも変更可能です!気変わりもOK!
・弱点:図にも載せましたが誰も立候補しないせいでグルグル回るループが生まれるおそれがあります(二人でお互いに入れあっちゃうことが一番多いかな?)。今のところ、そういう場合は、結局自分に返ってきたと考えての扱いにしてみましたけど、おっきなループは何となくもったいない気もします。しかも、知らないうちに立候補のようなものですし・・・。

・そもそも素人の思いつきですので、穴はいっぱいあると思います。すみません。でも理念はけっこう本気です。