雪見、月見、花見。

ぼーっと考えたことを書いています。

英語ってそんなに良い?

 

英語という不便な言語

お仕事で、時々英語で文章をまとめないといけない機会があるんです。

といっても、英語は得意ではないので、いつも辞書と大格闘して四苦八苦なんですけれど。

 

 

さて、そんな作業をしている時に、いつもいつも思うことがあります。

それは英語が日本語に比べてとても勝手が悪いということです。

はっきり言わせてもらいますと、日本語の方が正直優秀です

 

 

最近はグローバリズムの波に乗って、英語勢力の方がよっぽど強いのですが、今日こそ思い切って声を大にしてこのことを主張してみたいと思います(英語が苦手な癖にすみません)。

 

 

 

 

英語の欠点その①・・・単語・文が長い(そのせいで文字が小さい)

まず、同じ物や意味を表す時、基本的に英語の方が文字数が多くなります。

そのため、何につけても自ずと文字のサイズが小さくなりがちで、単純に読みにくいのです。

本文中ならまだ良いのですけれど、見出しや図の注釈などちょっとした一言を書く時などスペースが限られている場面では文字がほんとにちっちゃくなるか、2行にせざるを得なくなって、見にくい感が倍増します。

Twitterでも、文字数が限られた状況ですので、英語で書いた場合に内容がどうしても乏しくなってしまうことが指摘されているようです。

 

 

 

英語の欠点その②・・・文字の種類が少ない(表音言語の宿命)

欠点①の原因でもありますが、英語は表音文字のみで構成されているので、文字数がアルファベットの26文字のみと少ないです。日本語では仮名だけでも51文字で、ここに表意文字の漢字がわんさかあるのですから、その差は圧倒的です。

文字種類が多いというのは日本語を新たに学ぼうという人にとっては欠点になってしまうものの、単純に言語としてみると利点の方が多いかなと思います。

漢字で表された単語は表意言語の利点で、初めて見た単語でも意味が何となく予想できます。しかも文字数もコンパクトです。

それに対して英語では文字はただ音しか表していないので、初めて見た単語はとても内容の予想がしにくいです。もちろん時折、合成語など元の単語を知っていれば何となく意味が分かるものもありますが、そういうものでも漢字の単語のようなコンパクトさが実現できてないものがほとんどです。

極めつけは略語です。英語では欠点その①があるので、実際によく略語が使われます。USAやUKなんかも既に略語ですよね。ただ、この略語、知っていないと単なる頭文字の羅列なので意味が全くわかりません。その上、同じ略語になってしまう単語が多数あるので、意味がアレもコレもかぶるのです。

例えば適当にABCという略語をスペースアルクさんで引いてみると・・・。

 

 

 

ちょっと多すぎて笑ってしまいますよね。

文脈などで、どの意味で使っているか判断しながら読むしかないのでしょうけれど、勘違いする例が無いとは考えにくい被りっぷりです。

 

あと、少し個人的な感覚の話になってしまいますが、英語の文章を読んでいると、ずっとアルファベットばかりなので、文字の抑揚があまりに無くて非常に単調であるというのも、私にとって英語の文章がしっくりこない理由です。

 

 

 

英語の欠点その③・・・文章の右端が汚い(折り返しマジック)

英語はご存知の通り、空白で単語と単語を分けています。単語をわざわざ分けず、だらだら文字がつながっていく形式の日本語とは大きな違いです。これも欠点①の単語が長いということも関わってくるのですが、文章の右端の折り返しの時にこれがトラブルの元になってしまいます。単語の途中で何となく折り返しをしてしまうと、単語が2つに分かれてしまい、空白ルールが絶対な英語では困るわけです。そこでその行に入り切らない単語は早めに諦めて次の行に折り返すということが起こります。この結果右端が行ごとに不揃いで、とっても汚いのです。

論より証拠、適当にアメリカ独立宣言の最初の方をもらってきてみました。

 

 

 

WHEN, in the Course of human Events, it becomes necessary for one People to dissolve the Political Bands which have connected them with another, and to assume, among the Powers of the Earth, the separate and equal Station to which the Laws of Nature and of Nature's GOD entitle them, a decent Respect to the Opinions of Mankind requires that they should declare the Causes which impel them to the Separation.

We hold these Truths to be self-evident, that all Men are created equal, that they are endowed, by their CREATOR, with certain unalienable Rights, that among these are Life, Liberty, and the Pursuit of Happiness.--That to secure these Rights, Governments are instituted among Men, deriving their just Powers from the Consent of the Governed, that whenever any Form of Government becomes destructive of these Ends, it is the Right of the People to alter or to abolish it, and to institute new Government, laying its Foundation on such Principles, and organizing its Powers in such Form, as to them shall seem most likely to effect their Safety and Happiness. Prudence, indeed, will dictate, that Governments long established, should not be changed for light and transient Causes; and accordingly all Experience hath shewn, that Mankind are more disposed to suffer, while Evils are sufferable, than to right themselves by abolishing the Forms to which they are accustomed. But when a long Train of Abuses and Usurpations, pursuing invariably the same Object, evinces a Design to reduce them under absolute Despotism, it is their Right, it is their Duty, to throw off such Government, and to provide new Guards for their future Security. Such has been the patient Sufferance of these Colonies; and such is now the Necessity which constrains them to alter their former Systems of Government. The History of the present King of Great-Britain is a History of repeated Injuries and Usurpations, all having in direct Object the Establishment of an absolute Tyranny over these States. To prove this, let Facts be submitted to a candid World...

 

 

 

どうでしょう。右端がガタガタですよね。

これは文章を書くスペースの横幅が十分あればまだ目立たず、個人の好き嫌いのレベルかもしれません。でも横幅が限られたスペースでやると、本当にガタガタ感が出てきて非常に耐え難いんです(お暇があればお試しください)。このせいで英語の文章を書くスペースは何かにつけて横幅を広く取る必要が出てくるので、資料のデザインに制限が出てしまうのです。

なお、右端を揃えるだけであればハイフンを入れながら折り返すということもできるのですが、やってみると分かるのですが、これはこれで非常に見にくかったりします。

 

 

英語の欠点その④・・・横書きだけしかできない

これは有名なことですけれど、英語は横書きだけしかできません。日本語も本来は多分縦書きが基本だと思いますけど、あっさり横書きにも順応しています。だから、英語もとりあえず縦に並べればいいのにと思うところですが、英語ではそれは頑なに禁止事項です。どうしても縦に並べる時は、文字が90度傾けて、無理やり横書きのまま縦に配置するという技を使わねばなりません。これがまた読みにくいし、美しくないのです。

このほぼ横書きしか許さない性質のため、③の理由とも併せて文章スペースの横幅が毎度やっぱり広く必要で、レイアウトに不便なんです。

 

 

 

 

それでも、私たちは英語を使う

他にも、毎回主語が要るのが面倒くさいとか、細かいところで、英語には日々不便を感じています。

もちろん私が日本語でずっと育ってきたという背景の影響は否めないのですけれど、上記に並べた欠点なんかは比較的客観的に不便なところじゃないかなと思います。

 

ただ、私は英語が嫌いかというと、嫌いじゃないんです。

英語なんて苦手だし、不便ですけど、それでも嫌いじゃないんです。

英語の音とか、日本語にはまた無い気の利いた言い回しとか、非常に大好きです(英語の単語とかセリフってなんであんなにかっこいいんでしょうね)。

何より、世界の多くの人とコミュニケーション可能というツールとしての価値の高さはやっぱり認めざるを得ないです。

だから、私も英語をこれからも勉強するつもりですし、みんな英語を使っていくことでしょう。

 

 

ただ、その流れの中で英語ばかり持ち上げられるのも何だかおかしいなと思うんです。日本語の方が良いところもいっぱいあると思うんです(もちろん欠点もあります)。

英語はこれだけ世界で普及してしまったので、多分ほっておいても発展していきそうですけれど、日本語は所詮日本のローカル言語ですので、しっかりその実力を見てあげないと廃れてしまうんじゃないでしょうか。

私は、もし英語ペラペーラになれたとしても、今日みたいに「でもやっぱ日本語のほうが良いよ!」って断言していきたいなと思います。

なんかちょっとかっこいいですよね?(笑)

 

 

 

それではお後がよろしいようで。

Good night, everyone♪